呼吸の仕方には胸式呼吸と腹式呼吸があります。
胸式呼吸は息を吸ったときに胸郭が拡がりお腹がへこみます、息を吐いた時は胸郭がしぼみお腹が膨らみます。腹式呼吸はその逆で、息を吸ったときはお腹が膨らみ、息を吐いた時はお腹がへこみます。
普通は無意識にやってる2種類の呼吸法
通常はみなさん両方の呼吸法を無意識に使いますが、だいたいは男性が腹式呼吸>胸式呼吸、女性が胸式呼吸>腹式呼吸といった割合です。あくまで傾向です。
テレビでマラソンを走った後の女の人が肩を上下に動かして胸式呼吸をしてますね。あれが顕著な例です。
先日、この胸式呼吸をまさかのほぼすべての割合で使っている患者さんがいました。かなり首コリと肩コリが強くなっていました。かなりです。
今回の患者さんはそれが主な原因でクシャミをしてぎっくり首ぎっくり背中になってしまったんですね。しかもそのまさかのほぼ100%の胸式呼吸で、(呼吸運動は24時間休みなく働きますので)悪化しやすくとても治りにくくなってしまったんですね。
だから治療+日々の腹式呼吸を教えたのですが、それもまた腹式呼吸の仕方を覚えてもらうのも難儀しました。ふつう仰臥位で寝れば半強制的に腹式呼吸になるのですが、それでも胸式呼吸になるので腹式呼吸にならずお腹がピクリともしません。
なぜ腹式呼吸のほうが首肩にストレスがかかりにくいかといえばまず呼吸という同じ動作に対して腹式呼吸で使う筋肉の方が大きく丈夫だからです。
胸式呼吸
胸式呼吸は呼吸補助筋も一緒にすると外肋間筋、内肋間筋、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋、上後据筋、下後据筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋、胸横筋、肋下筋、腹横筋、胸鎖乳突筋、大胸筋、小胸筋、僧帽筋、大菱形、小菱形筋、前鋸筋、腰方形筋、肋骨挙筋、脊柱起立筋、鎖骨下筋、広背筋などがあります。
本当にとても多くて細かくて読むだけでも首肩が張りそうですね。とりあえず比較的細かい筋肉をいっぱい使うからどれか何か所か負担が偏りそうだなと想像できますね。
腹式呼吸
腹式呼吸は横隔膜という大きい筋肉、以上です。シンプルですね、これなら肩胸背中まわりの筋肉も使わなくて済みます。
(厳密には100%腹式呼吸は無理ですので、あまり使わなくて済みます、が正しいかもしれません)
まとめ
その患者さんには首肩の施術に加えてプラス腹式呼吸を覚えてもらい、施術で治癒力アップ(↑)首肩の負担減(↓)おおまかにこの二つを組み合わせることで根本的な施術期間がほぼ完了できました。
計算しやすく1分間に15回胸式呼吸をしていたら、×60分×24時間×365日で1年間で7884000回?ですか、地味な首肩へのストレスですが数字にすると恐ろしくなりますね。
横隔膜だけの腹式呼吸の方がやっぱり有利ですね。せっかく覚えた腹式呼吸を忘れなきゃいいんですが、なんせ無意識にやってるものなんで。
もし他の疾患にも興味があればこれらのブログも参考にしてください。
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