この疾患は体全体から見ても発生頻度の高い脱臼です。
顎関節は耳の穴より指1つ分だけ前にある関節です。正常なときも口を開けたときに前方に亜脱臼しているのが、特徴として挙げられます。
しかし、大きな物を食べたりあくびをしたり歯医者に行った時など過度に口を開けようとする動作で顎関節脱臼が発生します。また女性に多く、時にストレスによっても発生するときがあります。
(T学長の余談話で国家試験中の緊張ストレスでこれになった生徒さんがいたらしいです。不思議なものです)
脱臼といっても外傷でなるようなものではないので、関節の周りの損傷は少ないです。
よってくせになり再脱臼になることはあっても、後遺症になることはまずないです。
症状
症状は口を開けたまま閉じられなくなります。
よく見ると耳穴の前の部分で脱臼した顎骨(下顎頭)が膨隆していて、元あった関節の部分は空虚になります。両方一度に脱臼することがありますが、多くは片方だけです。顔は扁平になりますが、片側脱臼なら脱臼した方だけ扁平に見えます。
施術
施術は保存的に整復すれば大丈夫です。整復時はスタッフの指示に従って、筋肉の緊張をとるためリラックスを心掛けてください。整復は30秒もかかりません。整復後、2週間くらいは硬いものを食べたり、口を大きく開けたり顎に負担になるようなことは避けて下さい。抵抗性のものは整形外科でのレントゲンをお勧めする場合もあります。
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