扁平足とは
足底の縦アーチが下降し土踏まずが消失してしまったものを扁平足といいます。
また後脛骨筋は縦アーチのほぼ頂点に付着していて上から引っ張ることで土踏まずを維持する作用があります。この後脛骨筋が変性、破綻することで扁平足に陥るものを後脛骨筋機能不全と呼びます。後脛骨筋は内果(内くるぶし)の後下方で急に方向を変えるためその部位で負担が掛かりやすく、解剖学的特徴として虚血領域となり変性となりやすいのです。
原因
原因は後脛骨筋機能不全のほかにも足関節周辺の骨折などの外傷やスポーツのし過ぎなどが誘因になりうることもあります。後脛骨筋機能不全では肥満体型や中年の女性に多いです。
症状
症状は文字通り扁平足なので縦アーチの低下があり、後脛骨筋に沿った圧痛や腫脹や時には筋力低下がみられます。
歩行や長時間の立位で増悪し、安静にすれば軽快します。足先が外転(外側へ向く)するので、足を揃えて後ろから見ると患側のほうが指の数が多く見えます(too many toes sign)。また、足関節の向き(レッグ ヒール アライメント)も変化し、それが原因で体重や下腿三頭筋が扁平足を更に悪化させる因子となり悪循環になってしまいます。
施術
施術は保存療法で、痛みに対して鍼通電やけいさつ法や干渉波などを施します。
また運動療法が大事です。足の縦アーチを取り戻すために後脛骨筋の筋力トレーニング(足の外縁で歩く運動、ゴムチューブ運動)や足底腱膜を鍛えるためタオルを足指で巻き取る運動(タオルギャザー運動)を行います。また足底板もつけたり、原因を取り除くため過度な運動の中止や体重制限を指示するときもあります。
扁平足は足底腱膜炎や外反母趾や内反小趾など様々な疾患を誘発しますので、扁平足という疾患を軽視せずに施術をしていきましょう。
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