胸郭出口症候群の4つのうちの2つの話
まず頚肋症候群と斜角筋症候群って何?って話ですよね。
どちらも胸郭出口症候群の一種です。この二つを簡単に言ってしまえば、頚肋症候群は首の背骨の横の突起が普通の人よりも長くてそれが腕の神経の束に当たって腕がしびれるよ。
斜角筋症候群は首の斜め前の斜角筋っていう筋肉がコブになっちゃって腕の神経の束に当たって腕がしびれるよ。ってやつです。同じ腕のしびれですが、場所が少し違います。
ストレッチは根本的には効かない。けど毎日できる
今日はこれを少しだけ緩和させるストッレッチを紹介します。(あくまで治療ありきのストレッチですよ)
最近は左腕がしびれる人がいましたので左首のストレッチのやり方を説明しますね。「いやちょっと待ってよ!右腕がしびれるんだけど」っていう人はご安心ください。これから言う右と左を逆にすればいいだけです。
頚肋症候群のストレッチ
それではまず座ってください。椅子でも正座でもいいです。そして背筋を伸ばしてください。そしたら左手をお尻に挟んで下さい。これは左肩をロックする役割をします。
あ!背筋伸ばしてください!よくこの時点で背中が丸まっちゃう人がいます。左手をお尻に挟みましたね。それではその状態を維持しつつ、鼻先を右斜め45°の方向に向けましょう。(首の右向け右!の45°のパターンです)
次に右手で頭頂部を持って右側に頭を引っ張りましょう。(右耳を右肩に近づける感じです)すると首の左斜め後ろの筋肉が伸びてると思います。伸びてなかったら背筋、お尻、角度などどこかしら違っていますのでもう一度やり直してください。
これが頚肋症候群のストレッチです。
斜角筋症候群のストレッチ
今度は斜角筋症候群のストレッチです。これも上のストレッチと似ています。
ただ首の角度が左斜め45°とそこだけ違います。でも一応、1から説明しますね。
まず椅子でも正座でもいいので座ってください。そして背筋を伸ばしてください。というか背筋はずっと姿勢良くしてください。次に左手をお尻に挟んで肩を固定。次に鼻先を左斜め45°の方向に向けましょう。(そう、首の左向け左!45°バージョンです)
そしたら右手で頭頂部を持って右側に頭を引っ張りましょう。これも右耳を右肩に近づける感じです。すると今度は喉の左側が伸びていると思います。それが左の斜角筋です。そこからもうちょっとだけ伸ばす方法があります。その状態で息を吐いてください。若干ツッパリ感が増しましたね。
これでうまくいきました。
筋肉を伸ばした時は一時的にしびれることも
ただどちらのストレッチも少し首を捻りますので気を付けてください。ゆっくりそっとです。
ストレッチの基本は最初は30秒間3セットずつです。慣れてきたら5セットとか増やしていきましょう。右と左の両方ともやるのもストレッチの原則なんですが、今回の場合は左首を優先してストレッチして、余裕があったら反対側の右首をストレッチするスタイルでもいいですよ。
それではくれぐれもゆっくりとそっと気を付けてやってみてくださいね。一時的にしびれが強くなるのは原理上当たり前なんですが、あまりにも強い場合は中止してくださいね。激痛や強いしびれを我慢してストレッチはしないでください。
繰り返しますが治療ありきのストレッチなので、このストレッチだけでごまかし続けないでくださいね。
ちなみに
手や指に痺れがあるからハイ、斜角筋症候群か頚肋症候群とは安易に考えられませんので、しっかりと私のような施術者にみてもらい施術してもらうことを心がけましょう。手指の痺れはほかにも頚椎症性神経根症や頚部ヘルニア、胸郭出口症候群の過外転症候群、肋鎖症候群や回内筋症候群や手根管症候群、尺骨神経障害、橈骨神経障害ETC....いろいろあります。運動器系の疾患は本当にたくさんあるんです。そもそも本人が痺れと思い込んでいたら腱鞘炎だったなんてこともあります。(ときどき痛みやツッパリ感も痺れと表現する人もいますので)
もし他の疾患にも興味があればこれらのブログも参考にしてください。
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